制作者からのごあいさつ

シナリオ&ゲームデザイン・堀井雄二

堀井雄二

1954年兵庫県生まれ。ゲームデザイナー。
早稲田大学第一文学部を卒業後、雑誌、新聞などのフリーライターを経て、1982年、エニックス(現スクウェア・エニックス)主催の「ゲームプログラミングコンテスト」入賞をきっかけにゲームデザイナーへの道を歩みはじめる。1986年、シリーズ第1作目となる『ドラゴンクエスト』を発表。その3作目となる『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』は、さまざまな社会現象を引き起こすほどの大ヒットとなり、以後、つねにゲーム業界の第一線で活躍。2009年7月に発売された「ドラゴンクエスト」シリーズ最新作『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』は、全世界で530万本の出荷を記録している(2011年3月末現在)。
主な作品:「ドラゴンクエスト」シリーズ、「ポートピア連続殺人事件」、「いただきストリート」シリーズなど。

ドラゴンクエスト25周年、ありがとうございます! 当初、ボクを含めてたった数人で作りはじめた「ドラゴンクエスト」ですが、これだけ長い間、みなさんから愛されてきたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
正直、25年も続くなんて、自分でも予想していませんでした。
RPGの楽しさを皆さんに伝えたいという思いで、ここまで続けることができました。

中でも、今回発表した「ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III」は、そうした思いが詰まった作品です。ボク自身、改めてプレイし、とても懐かしい気持ちになることができました。
懐かしさに、ひたりたいならファミコン版の1から。本格的にプレイするなら、スーパーファミコン版の1からプレイすることをおすすめします。

キャラクターデザイン・鳥山 明

鳥山 明

1955年、愛知県生まれ。マンガ家。
デザイナーからマンガ家に転向、1978年に週刊少年ジャンプ誌上でプロデビュー。翌79年に同誌上で連載開始した「Dr.スランプ」が大ブームに。さらに、次作「ドラゴンボール」が爆発的ヒットとなり、原作コミックの売上部数が累計1億2千万部を超えるという記録をうち立てる。さらには、アメリカ版「SHONEN JUMP」での連載をはじめ、作品は欧米各国で展開され、世界的注目を集めている。「ドラゴンクエスト」シリーズでは、第1作目からキャラクターデザインを担当。
主な作品:「Dr.スランプ」「ドラゴンボール」「SAND LAND」など。

最初はRPGの意味もわからないままやらせてもらったキャラクターデザインですが、まさかこんなに大きくなって、こんなに続くなんて! あきっぽいボクが長年デザインを続けてこられたのも、ファンのみなさんと、堀井さんが考えるすばらしい世界観のおかげです。25周年、おめでとうございます!

音楽・すぎやまこういち

すぎやまこういち

1931年、東京都生まれ。作曲家。
東京大学教育学部卒業後、文化放送を経て1958年にフジテレビ入社。ディレクターとして数々の番組の演出にたずさわる一方、コマーシャル音楽なども手がけ、その後、レコード界に進出して数々のヒット曲を生み出す。「ドラゴンクエスト」では、第1作目以降すべてのシリーズで音楽を手がけ、近年では、毎年主催している「ファミリークラシックコンサート」が好評を博している。
主な作品:(ポピュラー音楽)「亜麻色の髪の乙女」「花の首飾り」など多数/(ゲーム音楽)「ドラゴンクエスト」シリーズ、「不思議のダンジョン」シリーズなど多数/(その他)JRA中央競馬「ファンファーレ」「マーチ」など。

25年というと、僕の作曲家人生の中でも、ほぼ半分を占めるようになりました。
ご存じのとおり、「ドラゴンクエスト」シリーズの音楽は、これまでずっとオーケストラ的な音楽になっています。「ドラゴンクエスト」の物語には、楽しい場面、悲しい場面、勇ましい場面、いろいろな場面があります。そうした彩り豊かな物語を表現できるのがオーケストラ音楽なのです。
オーケストラ音楽大好きの僕ですから、その点で作曲家としての「すぎやまこういち」らしさを一番出せているのが、「ドラゴンクエスト」の音楽なのかもしれません。
僕も今年で80歳。年祝いでは傘寿(さんじゅ)とも言いますが、自分も今年は年齢“30(サンジュウ)”になったつもりでがんばりますので、これからもよろしくお願いします!